★ブルーの彼方★






 私は恐る恐る、振り返り駐車場の方向を見た。


木村君はいない。



やっぱり、あの影は木村君だったんだ…。



私だと、気付いてたのかな?



目があったような気がしてた。



そうだとしたら、こんな転んだ恥ずかしい奴のことなんか、無視したいと思ったのかな?



いや、むしろ逃げたとか?



ライブに客として来てもらう……



それだけの理由で、それ以外では顔を合わせたくなかったとか?



何だか、相当マイナス思考になってる。



しかもさっきまでは、見られたくない……そう、必死だったのに。



でも、声をかけてもらえなかった……それは、それでショックなんだ。