昼休みに5分前になると教室がざわめく。 「今日は絶対メロンパン食べる!」 「あたし焼きそばパン〜」 数学の授業の話しの中にちらほら 「カレーパン」とか「メロンパン」とか 関係ない言葉が飛び散る。 そして時計の針を見ながら 「3・2・1・・・」 『キカキーンコーンカーンコーン』 全クラスのドアが一気に開く。 授業よりお昼と言わんばかりに生徒は購買にむけて走る。 みんなが出ていく中 あたしは一人だけ席に大人しく座っていた。