「許さない! そんな運命なんて、あたしは受け入れない!」


 そのときルナは言った。


「あなたですね。その猫を村人に殺させたのは」
 

 少女は自らの腕にひっかき傷をつくりながら目を赤くした。


「おまえか! 猫が病をもたらす悪魔だなんて、そんなことをいったのは」


 少女が恫喝すると、目に見えて修道女は動揺しかけたが、すぐに落ち着きを取り戻した。