無言という静寂。 でもわたしには とても居心地の良い時間だった… きっと戸唖もそう思った… ***************** 「な。付き合う前のこと、覚えてる?」 戸唖は、どこか懐かしげに 遠くを見た 夜空がきれいだった 「…うん。戸唖ってば、イタズラばっかしてた」 小学校の頃… 「世奈のおかげで、だいぶ更正したよ…」 「まだまだ。成績アップができてない」 「ぅ…」 小さな笑いが起こった 戸唖は、ほっとした笑顔で 「世奈」 「ん?」