「――世奈っっ!?」 驚きの声と、嬉しそうな顔。 でもすぐに、 罪悪感の灯った顔になる 「ごめん…っ!!」 それだけ叫んで 楢崎君は、手放さない というかのように、 わたしを抱きしめた 何か言わなきゃ… うん? ううん? ちがう… もっと相応しい言葉が あるでしょ… 気がつけば、 わたしは楢崎君の中で 声を出して、泣いていた。