一羽のカラスが通った


見れば、空が薄くオレンジ色になっていた




もう急いで帰らないと、

家に着く頃には暗くなる…








「まっさかぁー藍ー」


「だって世奈…」



「じゃあねっ!

ありがとう藍ー!」





私は…現実から逃げただけ…




藍は私との、分かれ道の真ん中でずっと立ったままだった…