ヘタカレ王子様。



「世奈こんな所で何やってんだ!霧でも寒いんだから、風邪引くだろ!!」

戸唖は、いつだってわたしの事を考えてくれる。

わたしが自分を見失っても、受け止めてくれる。


戸唖は世界でいちばん、

大切な存在だって気づいた


わたし、馬鹿だった。
こんなにも大切な存在を失おうとしてた



「世――わあっ!?」

抱き着いた、戸唖の身体は冷たくて。

それでも上着をわたしに着せてくれた優しさが、温かくて。


今まで戸唖に、照れ臭くて伝えられなかった言葉が溢れてきた。









「とあ…!!


ありがとう…!!」









ありがとう、戸唖。

ありがとう。

ありがとう。



言い尽くせないよ――…