燕は再び刃のもとに戻り、傷の回復を行った。

「このデカケツ!」

顔面に肘鉄を食らわし、倒す。

しかし、ダメージは薄く、燕は立ち上がる。

「まだやるか?」

「面倒くせえ」

刃も立ち上がるが、足元がふらついている。

傷は治ったが、魔力は回復していないようだ。

「そうか」

安心した。

二度やれば、勝てるかどうかは定かではない。

吟が言ってた通り、ロベリアと吟頼りで勝ったところだ。

身体のスペックが明らかに違うし、攻撃系ではなくサポート系の能力だから恐ろしい。

お互いに、今は避けたいところなのだろう。

隣に燕という無茶苦茶な奴がいる以上、殺す事が出来ない。

それ以前に、望まない。

再び、交えるかもしれない。

二度とやりたくはないが、かかってくるのなら何度でも倒せばいい。

俺だけじゃなく、ロベリアと共にだけどな。

刃はどこかに歩いていく。

後ろには、燕が付きまとうように歩いていく。

「とにかく、教会へ行こう」

琴は少し厄介だが、放っておくわけにはいかない。

ロベリアの体だってあるんだ。