腕と根元をくっつけて、手を添えると腕が見る見るうちにくっつきますね。

「おや、万能な能力ですね」

「そう!家事全般においても完璧!床も完璧!嫁として最強と言われる女なのだ!」

「それは素晴らしい。あなたのような方が子供を幸せにするのでしょうね」

「皆まで言うな。では、慰謝料として唐揚げを出してもらおうか」

「すいませんねえ、ここには鶏肉がないんですよ」

「ふざけるな!唐揚げのない場所なんて、カレーにジャガイモが入ってないくらい腑抜けているぞ!」

しかし、八重さんに向って怒鳴っていますね。

「こら!急に来て、あんたの連れがマリアを連れ去っていったやないか!どないしてくれんねん!」

「私のフィアンセは中々、粋な事をするものだ」

「アホオ!寝ぼけてる場合か!」

グーで女性の頬を殴りますが、すぐに立ち上がります。

「奴も奴なりに動いているだけだからな。諦めろ。ちなみに、唐揚げがないココには用はない!さらば!」

女性がドアを開けようとすると、向こうから勝手に扉が開きます。

「あの、すいません」

「これはこれは、葉桜千鶴さんじゃありませんか」

かつて、彼女に教えたこともありましたね。

「赤城先生?何で、こんなところに」

「にゃにゃ!人がいっぱいにゃ!子供もいるにゃ!」

女性が三人と喋る黒猫さんが一匹いますね。

「こっちは取り込み中やねん、後にしてんか」

苛立ちを隠すことのない摩耶さんは大胆さを持ってるようですね。