妖魔05~正道~

私が廃墟に居た時には、来る事の無かった場所に到達します。

マリアさんが扉を開けると、中から数人の子供達が出てきました。

「シスターマリア!おかえりなさい!」

子供たちはマリアさんの事が好きなのでしょう。

蛾が光に寄るように、群がっていますね。

「ただいま。でも、濡れているから今は近づいては駄目です」

「解った。シスターマリア」

子供達の視線は私達に移ります。

「中で待っていてもらえますか?」

「マリアさんが仰るのでしたら」

私達は仲へと導かれ、椅子に座って待ちます。

「綺麗な場所やね」

「丁寧な仕事をする人がいますね」

埃もなく、廃墟の外の世界と同じくらい綺麗ですね。

掃除の仕方を一から叩き込んでもらいたいものです。

「俺達がやったんだ」

子供達が遠くの方から、私達に声をかけてきます。

しかし、警戒しているのでしょうか、近寄っては来ません。

「偉いなあ、ウチでもここまでは出来んわ」

「お姉ちゃんたちは、どこからきたの?」

「外からや。それより、こっち来て話や。話しにくいやろ」

「でも、シスターマリアからは知らない人の言う事は絶対に聞くなって言われてる」

廃墟では綺麗事は存在しません。

子供達といえど、死地に赴くような事に使われるのは間違いないですね。