妖魔05~正道~

「でも、あんた、色々乱暴されたんやろ!?」

摩耶さんの問いに答えようとはせず、傍に落ちていた服を拾い上げます。

「すいません」

マリアさんは私達の横を通り過ぎようとします。

「マリアさん」

「はい」

名前を呼ばなければならないようですね。

「マリアさんは何故、男性の方と伽を行っていたんですか?」

「私には力が在りません。だから、物資を調達する事も出来ません。子供達を養うには力のある人に頼るしかありません」

「では、マリアさんが彼等と伽を行っていたのは、物資を頂くためですか」

「はい、子供達では、生きるには限界があります」

「そう、やな」

摩耶さんも、後一歩のところで餓死してもおかしくない状態でしたからね。

彼女のやってる事を否定する事は出来ません。

「仕方のない事です」

濡れた服を着込み、歩いていこうとします。

「パパ、お墓参りは後でもええ?」

「時間はありますし、構いませんよ」

「ありがとう!パパ大好き!」

摩耶さんはマリアさんの後を追いかけていきます。

「マリア!ちょう、待ちいや!」

「はい?」

「ウチらも教会に行ってええ?」

「はい?」

「だから、マリアの教会に言ってもええかって聞いてるねん」

「あなた達のような方なら、歓迎します」

マリアさんが初めて微笑みました。