妖魔05~正道~

背を蹴り宙に飛び、前方にいる人の顔を踏んでさらに飛びました。

地上から剣を振るう人もあり、それを足に生成したナイフによって防ぎます。

地上に降り立つと、高速でナイフを投げつけます。

足、背中、頭に刺さると、全員が倒れます。

「た、すけてくれ」

足に刺さった人が、私を見上げています。

「構いませんが、今の状況をお話したくてですね」

「それより、治療を」

「それは大変ですね。しかし、私としては今の状況が気になって気になって、あなたと会話しなければ夜も眠れませんよ。ここは誰か統治していたりましますか?」

「今は、誰も、してねえ」

「おや、それは残念ですね」

「パパ!女の人がぐったりしてる!」

背後から摩耶さんの声が聞こえてきました。

しかし、人と会話をする際には人の目を見なければなりません。

「あの方は誰ですか?」

「この近くの、教会に住んでる、マリア=マティーとかいう女だ。もう、答えただろ、早く助けてくれよ!」

「叫ぶ元気はありますね。まだ若いですし、歩く元気もあるでしょう。では、あなたの元気に期待してますよ」

「おい!待ってくれよ!」

私は立ち上がり、摩耶さんの声の方角に歩いていきます。

彼等のように若人の方の治癒力ならば、私が助ける必要もありませんね。

路地裏には、裸の女性がグロッキー状態で横たわっています。

赤みがかってる部分もあるところ、荒い扱いもされたのでしょう。

「あいつらしかおれへん」

感情を露に出来る摩耶さんが羨ましいと思いますよ。

「そうみたいですね。あなたはマリアさんでよろしいですか?」

「はい、私はマリア=マティー。今は、事を荒げる必要はありません」