「今の状況は私の探究心のせいでもあるんです。だから、責任を取るという形でも、彼女の面倒は私に見させて下さい」

考えての発言か。

ジャスミンも一度、ロベリアから離れた方がいいだろう。

「ロベリア、それでいいか?」

「はい」

ジャスミンのコアを見ながら寂しそうな顔をしたが、止むを得ないだろう。

「ジャスミンはお前に託す」

今、再びジャスミンに体を返すのは危険だ。

身体はロベリアに任せておく。

俺は千鶴にジャスミンのコアの入った瓶を渡した。

「しかし、吟、ビルの屋上で何してたんだ?」

「泳ぎ着かれて寝てたアル」

「はあ?」

確かに、荒波の中を泳げば疲れるな。

泳ぐって、思っている以上に体の筋肉を使うんだよな。

「じゃあ、あの中に入れない結界は何だったんだ?」

「アチシとしては寝てる間に男にエステされても良かったアル」

話がかみ合ってないぞ。

「吟ちゃんが一人で寝て、琴は寂しかったにゃ」

琴のせいかよ。

多分、起きて話し相手をしてくれないから、いじけて不幸だとか思ったのだろう。

俺は余計な心配をしてしまったのか。

逆に助けられる形になってしまったな。

ポジティブで行こう。

「吟、ありがとうな」