「ロベリアさん、私は、どうすればいいの?」

兄という男に、狂気に満ちたジャスミン。

千鶴は頭を悩ませるしか出来なかった。

「瞳の奥には魔物の影」

「でも」

ジャスミンが動きだす。

「私は、王子様と共に羽ばたきたい」

ロベリアは葉桜丞を救いたかった。

自分を光へと導いてくれた唯一の人であり、共にいてくれるからだ。

「うん」

戸惑いながらも、千鶴はロベリアと再契約を果たす。

白き鎧を纏う千鶴。

「姉さん、姉さん、姉さん!」

瞬神の如き速さで、近づく。

葉桜丞の身体だけあって、千鶴と契約していた時よりも速い。

『右より襲来!』

「くう!」

蹴りを何とか防御するものの、吹っ飛ばされる。

千鶴は地面を転がっていく。

「痛い、よ」

痛さで泣きそうになりながらも、立ち上がる。

『上空より襲来!』

刃を振りかざしながら、急降下してくる。

『モード:真槍』

背より風を出し急速前進を行い、刃を回避する。