「まあ、場所はアタシについてこれば解るわ」

俺は子鉄の後ろについていく。

まさか、半妖の俺が退魔師の面接を受けるなんてな。

最初に出会った時では退魔師なんて組織があるなんて知らなかったし、考えもつかなかった。

当初で受けてたら、即落ちていただろうな。

今なら、少しくらいは闘えるか。

街並みを歩く最中でも妖魔達がちらほだ見える。

本当に、人間と変わらない。

きっと、分かり合えると思うのにな。

本当の姿を本当に愛せるかどうかは、解らないけどな。

吟や琴のように可愛らしい動物ならいいと思うんだけどな。

スライムとか、色々いるんだろうしな。

難しいよな。

「着いたわ」

あっという間についてしまった。

街中では、少し大きい二十階建のビル。

よく見ることがあったが、何が入っているビルなのかは解らなかった。

「ここが、退魔師が働いてる場所か」

「お寺かなんかだとでも思ったの?」

「どうなんだろうな」

美咲の言っていた通り、企業ってな感じがする。

「最初は三階くらいのテナントビルを間借りしてたらしいんだけど、妖魔の動きが活発になってからは、退魔師にも仕事がくるようになったのよ」

「そうなのか」

「時間も押してるし、いくわよ」

「ああ」

俺達は自動ドアをくぐり、受付をスルーして傍にあったエレベーターに乗る。

向った先は最上階であった。