「行って、見るか」

良くても駄目でも行って見なければ結果が出ない。

「時間的には、まだ大丈夫かな」

美咲が携帯を取り出して、電話を始める。

「子鉄?うん、ちょっとお願いがあってね」

過去の事を知ってるのだが、子鉄にお願いできるのは凄い事だ。

「うん、うん、じゃあ、お願いね」

美咲は電話を切って、俺に向き直る。

「明日、校門前で待っててくれだってさ」

「解った」

明日、面接か。

「緊張するな」

「丞だもん、大丈夫だよ」

「はは、何の根拠にもならねえな」

しばらく、その場でゆっくりとした後、俺達は校門前まで戻った。

「明日、頑張ってね」

「今日はありがとうな」

「ううん、私も丞に会えて、嬉しかったよ」

美咲は、自分の家に帰っていった。

でも、保守派の役目ももう終わりじゃないのだろうか。

当初の予定としては、改革派の監視、人間の調査だったはずだ。

しかし、二つとも、なくなったといってもいい。

美咲は、どうするのだろう。

里に戻るのだろうか。