妖魔05~正道~

しばらくして、琴の家の駅に辿り着いた。

随分、昔のような気もするが、時間はそこまで経っていない。

俺達は降りて、琴の家まで歩いていく。

遠くはない。

だが、家の近くで魔力の流れを感じる。

吟の能力を使い、物質を透き通る眼で周囲を見る。

四体の妖魔の魔力の流れが見える。

「琴、家に入ってろ」

「丞は、どうするにゃ?」

「話し合いさ。大丈夫、お前との約束は、守るよ」

俺は笑顔になって、琴の頭を撫でる。

「にゃにゃ、一つ言うけど、琴は年上さんにゃ」

「ごめんごめん」

「いいにゃ、不幸なんかじゃないとわかったにゃ」

「そうか」

俺は琴に背中をむけて、歩き出す。

近い。

そして、見えた魔力と姿形は見覚えがある。

「こんなところにいるなんてな」

まさか、今回の首謀者がいるなどとは、予想だにもしなかった。

俺は影に隠れながらも、場所へと近づく。

すると、話し声が聞こえてくる。

それは、ミールオルディンの行動を起こすための思想。

俺は、タイミングを計り、四人の前へと姿を現す。

「それで、民族同化を図ったというわけか」

四人の顔は、別段驚く様子もない。

そこにいたのは、刃、燕、湊さん、謎の男だ。