妖魔05~正道~

「琴は、皆に迷惑をかけてるって事は解ってたにゃ。吟ちゃんは、気にしてなかったようだったけど、他の皆の見る目が違う事は自分自身で気付いてたニャ」

吟は面白い事を生き甲斐にしてた。

だから、琴の不幸も面白い物だと捉えていたのだろう。

「だから、琴は旦那様を失くしてから、吟ちゃん以外の傍にはよらないでおこうと思ったにゃ」

「俺はいいのか?」

「丞はいいにゃ!琴の事を気遣ってくれてるにゃ!今も、ちゃんと話を聞いてくれてるにゃ!」

大声だったので周囲の目が俺達に向いた。

「吟には見る目があるから、間違いなく琴は悪い奴じゃないよ。それに、不幸な能力っていっても、琴自身のコアだろ?どうしようもないし、逆に、話したいのに我慢した琴は凄いと思う」

「にゃあ、琴は、嬉しいにゃ、幸せにゃ」

涙を流して、嬉しさを表現する。

すると、上から何かが降ってくる。

「これは」

手にしたのは、コアのようだ。

何故、こんなところにコアが存在するのか。

誰かの忘れ物なのだろうか?

「琴にやるよ」

俺が招き寄せた物ではない。

多分だが、琴が不幸だと思えば不幸な事が起こるし、幸せだと思えば幸福なことが起こるのだろう。

「にゃにゃ、これは丞が持っておくにゃ」

「でも、琴自身が手に入れる物なんだと思うけどな」

「琴からのプレゼントを受け取ってくれないにゃ」

「解った。もらっておくよ。ありがとうな」

不幸とかいう事になってコアをなくしてしまう前に、素直に貰うことにした。