「アカ・マナフ」

「ええ、サバイバルの方法が知りたいんですか?」

「そんなのんびりやってる暇はねえよ。お前の魔力発散ナイフを一本と、魔草青汁を少しわけてくれ」

「おや、私の道具も有名になったものですね」

そう言いながらも、魔力発散ナイフを作り出した。

「いつでも便利に使えるように折りたたみナイフにしておきましたよ」

「気が利くじゃねえか」

「おや、あなたに評価をいただけると、感動の極みですね」

うそ臭さが混じっているが気にしない。

魔力発散ナイフは『遊郭』に結界が張られていた時のための一本。

魔草青汁は捕まっている妖魔達の魔力を回復させるための物だ。

森の切れ目から、城が二つ見える。

「思ったんだけど、どっちが『遊郭』でどっちが『鋼』なんだ?」

「さあ?」

「私としては運という物はあまり信用できないのですが、この枝が倒れた方が、『遊郭』というのでいいんじゃないですかね?」

アカ・マナフが木の枝を持ち出してくる。

「適当すぎるだろ。ロベリア、確認出来るか?」

『もう少し、傍に寄れば輝きを感じられる』

『さっさと行こうよ。ここで止まってもしゃあないわよ』

「だな」

力は温存しておきたかったが、解らないのなら近づくしかない。

「よし、城が解るまでは、三人で行動だ」

城が解れば、散開して特攻をかければいい。

あくまで同時に助けるという事が必要なんだよな。