妖魔05~正道~

「変鎖を受けた妖魔達では人間に見分けはつかぬ」

「確かにな」

「そして、半妖である丞ちゃんと妹君を見れば、子供を産んだとしても何ら疑惑を抱かぬ」

だからこそ、紛れ込んでも気がつかない。

結婚しても、幸せに暮らす事も出来る。

本来の姿を知らないのだからな。

もし、本来の姿を見つかったとして、決別する事が出来るか?

行動する者もいるだろうが、簡単に離れるような事はしないと思う。

期間が短ければ、すぐに離れる可能性もある。

結婚して子供が出来ていたとか、付き合う年月が長いとなれば、話は別だ。

騙されたと思って怒る人間もいるだろう。

愛を持ってして許す人間だって、いてもおかしくはないじゃないか。

「逆に言えば、妖魔達は人間を識別する事が出来るのじゃ」

「で、組織は破壊されたと?」

「今まで一線を引いてきたのじゃ。簡単に人間を受け入れろというのは無理難題じゃ。そこで、妖魔達に行ったのは民族浄化じゃ」

「民族浄化だって?」

「強制的な虐殺、暴力、強姦、妊娠、移住、そのような事が行われる」

「そう、か」

「認められず、戦いを挑んだ者もおったようじゃが数が違う。結局、敗北する事となったのじゃ。力が逆転した以上は、政策を受け入れるほかない」

辺りには、暗いムードが漂っている。

「革命が起こる前でも、賛同する者が予想以上に多かったという事か」

「期間を置いてという事は、説得にも時間をかけたといえよう」