妖魔05~正道~

「何故、そこまでの情報を掴めていて、助けられない?」

「何事にも、限界がございます」

「そうか」

情報を掴むだけで手一杯という事か。

自分の手でやるしかないのか。

「丞ちゃん、まだ話は終わってはおらぬ」

「龍姫、吟は?」

「今のところは、安定しておる」

「そうか」

今のところはか。

吟の事は心配であるものの、俺は準備をする。

「丞ちゃん、今のは全て表ざたになっていない裏の情報じゃ」

「何?」

「表では、妖魔と人間が平和に暮らしておる」

「どういう事だ?」

「ミールオルディンの目的は、妖魔と人とが一つになるという物。ある言葉を使うとすれば、同化政策じゃ」

「同化政策?」

「そう、時間をかけて自分達の文化や思想で満たす。すでに妖魔と人間とが結婚しており、混血も多数存在しておる」

「何だよ、それ」

ラインは混血が珍しいものだと言っていた。

しかし、すでに、その認識は間違いだって事なのか。

「気付かなかったのか?」

「すまぬ」

「いや、いい」

今更だ。