片付けをしている最中、大きな音と地震が起き、教会内に響き渡った。

「皆、大丈夫か?」

「私としては、震度七程度でどれだけ立っていられるか、試してみたいのですがね」

アホ・マナフは放っておいてもいい。

吟は琴を頭に乗せ、椅子に座りながら余裕ぶっこいてるようだ。

ロベリアと千鶴は尻餅を付いている。

マリアと摩耶は奥で子供たちの面倒を見ている。

外の様子を見てきたほうがいいのか。

「すまん、ちょっと行って来るぜ」

「王子様、私も共に」

「おう」

俺とロベリアは外に向うと、開いた口が塞がらなくなった。

「何だ、アレ」

塀が壊されているのだ。

そして、大きな刀が宙に浮いている。

しばらくすると、刀が地に落ちていくようだ。

「本当に、何があったんだ?」

状況が、いまいち掴めない。

誰かと誰かが争っているとでもいうのか。

それとも、あの刀が独りで暴れているとでもいうのか。

「世界が、崩れ去る」

「みたい、だな」

今の状態であるならば、廃墟から出る事は可能だ。

「よし、戻ろう」

子供達も苦しい生活から、抜け出す事が出来るのだ。

俺達が戻ろうとした時、辺りには猛者が集まってきていた。