バニラ

「こんなもん買い与えて!
文之一体何考えてるの!」


文之に更に鋭い目で睨んだかと思うと、その目は葵にも冷たく向けられた。


「すいません…。」


葵は訳も分からず謝っていた。


うつ向き、涙を堪える葵。



「俺が何かいけないことしたのかよ!
俺が葵にプレゼントしたくてしたんだ。
何がいけない!?お前にそんなふうに言われる筋合いないぞ!」


「何よそれっ!こんな子の何がいいのよ!」

「葵、行くぞ!」