バニラ

「とびっきり可愛い子用意しておくから~。」


「オイオイ、なんかお前今日変だぞ。
飲み過ぎたのか?
葵ちゃん、ママにお水あげて?」


「はい。分かりました…。」


「何よっ!別におかしくなんかないわよっ!それより…。」


ミキはそう言うと、とっさに葵の左手を強く掴んだ。


「キャッ!!」


葵が思わず悲鳴をあげる。


「だいたい、これは何よっ!」


葵の左手中指に光るリングを見つめ、ミキは文之に詰め寄る。