「ここは…」 「俺の大好きな場所」 白いシロツメナグサが絨毯のように敷き詰められた場所だった。 「君に見てほしかった」 「どうして……」 何故自分なんかにこんな素敵な場所を見せたかったのか。 少女は疑問に思った。 「…好きな人と見れば、もっとこの場所を愛しく思えるから」 王子は微笑み、シロツメナグサを丁寧に摘み始めた。