水色のエプロン

「今日も沢山ワンちゃんたちとお話することが出来たわ。今日こそネオは私とお話をしてくれるかしら。」
　フレディーは口いっぱいにドライフードを含みカリカリとかみながら、さぁね。と答えた。
「冷たい答えね。ご飯を食べているときだって、他のことにももうちょっと興味を示してよ。」
　私は弊店の準備を済ませた。
「さぁ今日も一日お疲れ様でした。」
　手を洗い、エプロンを外し自分のかばんを抱えた。お店の裏口の鍵を閉め、それを昨日と同じようにフレディーに渡した。
「じゃぁね。おやすみフレディー。」
　フレディーは何も答えず鍵を犬小屋の奥に隠しそのまま眠りに付いた。
「いっつも帰りはそっけないんだから。」

　家に帰りお風呂に入り晩ご飯を済ませ、自分の部屋に戻りネオをサークルの外に出した。
「ほらネオとっておいで。」
　私は小さなぬいぐるみのおもちゃをネオの方に放り投げた。するとネオは静にそれを銜え私の元にぬいぐるみを持ってきた。
「ありがとうネオ。いい子ね。」
　私はそう言ってネオの頭をなでた。
「どんなもんだい。とか、凄いでしょ？とか。何か言葉を話す事はできないの？」