リョウとシュウ ~ドラゴン退治の旅~

「あら、シュウくんじゃないの!」
「母上…」
「シニアさん…」

シニア王妃…。

「母上?どこに行かれるのです…散歩に…」
「……ミナト様…ですか…」

「あら、シュウ。久しぶりね。何年ぶりかしら。男前になって…」

「お前って何者?」
「俺か?何者って一般庶民やけど?」


「バカか。一般庶民がこんなに王族にフレンドリーされるか」
「ははっ、俺は、ココで働いてたの」

こいつが?
王宮でか……。


「あの頃は楽しかったわねぇ。シュウ」
「はい…。ミナト様…」

「…あのぉ…あの方は…」
「あぁ…リョウだよ」


「リョウ?」
「あぁ…母さん…」




そりゃ、怒るだろうよ…。

自分の夫の愛人の子供なんて見たくねぇだろ…。

「まぁ、じゃあ、ナターシャさんの子?」
「あぁ…」





親父…まさか…
自分の子って言ってねぇのか?