「「「「乾杯」」」」
夜も深まる23時。
リアが来た。
今日はアキホではなく、新しく見る友人、チナツを連れて来た。
そして俺とマサが指名された。
「チナツちゃん、何でマサ指名?」
「は?お前どういう意味だよ?!」
半ギレのマサに3人で笑う。
「リアが雅くん指名してって言ったの」
皆一斉にリアを見る。
「千夏が誰指名するか迷ってたから雅くんで良いんじゃないの、って言っただけだよ!」
「違うじゃん。清人くんと雅くんが話してるの見たかったんでしょ。雅くんとなら清人くんが普段どんな感じなのか、わかるからって。」
「な!千夏!!言わなくて良いじゃん」
「結局清人かよー。どんだけ清人好きなの、リアちゃん」
「ち、違う!普段の感じで楽しく飲みたかっただけっていうか。べ、べ別に好きって訳じゃないし…」
マサの言葉を聞いた途端、リアが焦り出す。
リアは話しながらそっぽを向くが、顔を逸らしても、あげた髪から覗く耳が赤い事で恥ずかしがっているのが分かる。
そんなリアの様子に俺のS心が疼き出す。
「好きじゃないの?…ココと別れたって言っても?」
俺が軽く言った言葉に、リアは目を見開いて驚く。
数秒静止した後、口を開いた。
「…別れたの?何で?あたしが変な事言ったから?」
「いや別にそうじゃねーよ。」
「そうだよ!あたしがあの時言ったことは忘れて!」
急に悲しそうな顔になり、怒り出した。
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