3人で家まで30分くらい歩いて帰った。
サトル君は由宇君ちに泊まるらしい。
アルコールが回って体温が上がっているようだった。
「夜風が気持ちいいね。」
そんなこと言いながら歩いた。
マンションの前に着くと見慣れた車が止まってた。
通りすぎると車のドアがあいた。
サトル君だけその音に反応して振り向いた。
「あ。」
サトル君が酔いから覚めたような低い声を出したのであたしも由宇君も気になって後ろを振り返った。
「あ。」
あたしと由宇君は思わず揃って声が出た。
将吾君が立っていた。
「こんな所で何してるの?」
「芽衣ちゃんに渡したい物があって会いに来たんだよ。」
「えーなぁに?」
あたしは将吾君に近寄って行った。
「メールくれればいいのに。」
「いれたんだけど。届いてない?」
将吾君は由宇君とサトル君に軽く挨拶した。
あたしは携帯をチェックした。
「あ、メール来てる。ごめんなさい気づかなくて。」
「いいよ、何かあったのかと思っちゃってここで待ってたんだ。」
将吾君は車から手提げ袋を出してきた。
「今日北海道に出張行ってきて、お土産買ってきたんだ。」
「わぁ!ありがとう。嬉しいな。」
あたしは受け取りながら後ろを振り返った。
由宇君とサトル君が立ってこちらを見ていた。
「あ、帰ってていいよ。」
2人は素直にマンションに入って行った。
2人を見届けてから話始めた。
「あたしも将吾君に連絡しようと思ってたの。お願いがあって。」
自然と上目遣いになっちゃう。

