ワインで乾杯して、番号とアドレスの交換した。



食べながら、


「前から言いたかったんだけど。
男の家に入ったらいけないよ。自分ちにいれてもいけないよ。」


と教えた。

「どうして?」

「どうしてってやっぱりわかってないな〜、普通見知らぬ男が倒れてても家に入れたりしないの!俺、絶対変なヤツだと思ったもん。でも最近なんもわかってないってことがわかってきたから教えとかないとと思って。」



「ふぅん、そうなんだ。でも由宇君ちはいいの?」

芽衣は不思議そうに聞いてきた。


「俺は何もしないからいいの。でも俺以外のやつが何もしないからなんて言っても信じたらダメだよ。大概ウソだから。」



「そういうものなの?」

芽衣は納得いってなさそうだった。

「そういうものなの!」




「わかった。それにしても、由宇君料理上手だね。すごい美味しくてビックリ。」


芽衣は美味しそうに頬張る。


「だろ?」

俺は得意げに答えた。


ワインはあまり飲まなかった。お酒は強くないらしい。