恋は苦しい。
そんなことわかっていたけど、経験したことなかったなんて。
こんなにみっともない自分。
カッコ良くいたいのにコントロール出来ない!
俺は今まで何を歌っていたんだ!
今までの恋愛は何だったんだろう!
全部上っ面で知ったような気になっていた。
信じたいのに、信じられない。
好きだから……。
わあっと頭かきむしって水道で顔を洗った。
事務所で休憩した。
考えててもしょうがないからやめよう!
もうかんがえない。
ドアが開いて店番している由宇が話しかけてきた。
「大丈夫?落ち着いた?」
「うん、もうかんがえない事にした。」
「それがいいよ。」
由宇にもそう言われスッキリしてきた。
考えない事にしたら芽衣の顔が見たくなってきた。
でも会いにいくわけにはいかない。
そんなこと俺のプライドが許さない。
連絡もしないでおこう。

