家に帰ってすぐにコンコンとドアをノックする音。
私は靴も脱いでいない。
「芽衣。オレ。」
聞きなれた声に安心してドアを開けた。
「由宇君、久しぶりね。」
「ちょっと俺んち来れる?」
私はそのまま由宇君ちに行った。
由宇君ちの茶色のレザーのソファーに座った。
由宇君が紅茶を淹れてくれた。
由宇君はローテーブルを挟んで向かいのカーペットの上に腰かけた。
「最近、話出来てなかったから。
彼女と別れたことも言ってなかったし。」
「気にしてないよ。
サトル君に聞いた時はびっくりしたけど。」
「いきなりフラレたから、ずっと吹っ切れなくて、引きずってた。カッコ悪いね。」
私は首を横に振った。
「フラレたのにまだやり直せるって思ってたから、芽衣にも言えなかった。言うと終わりを認めるみたいで嫌だったんだ。」
私は由宇君をじっと見つめていた。
由宇君は紅茶を見たり時々私を見たり。
胸が締め付けられるみたいに苦しくなって涙が溢れた。
「でも今新しい恋をしているから前の彼女は忘れた。やっと現実と向き合えた。はい、俺の話終わり!」
由宇君は照れ臭そうに話を打ちきった。
「え〜!?待ってよ、新しい恋の話聞きたい!!」

