芽衣の恋愛論



「大丈夫。何でもないから。」


そう言って電話を切った。

時計を見ると1時過ぎていた。
こんな時間に迷惑だったな。

家の前でタクシーを降りた。


誰かが近づいてきた。



サトル君だった。


「大丈夫じゃなさそうだから気になって来ちゃったよ。」


私にはサトル君が神様に見えた。

「実は…映画を観ていたんだけど。ホラーで、怖くて1人でいたくなくて。由宇君はいないみたいだし。こんな時間だからかける相手もいなくて。」




「なんだ~そんなことか。俺で良ければ。」


「ごめんなさい。」


「なんで謝るの?」



「なんとなく…。」



「なんとなくで謝られても。」

私たちはマンションに入った。

今日のサトル君はいい感じのサトル君みたい。

サトル君がよくわからなくて戸惑いもある。
その上、告白もされたし。

あれから1週間経つけどなんの連絡もなかったな、
もしかしてサトル君の勘違いだったのかな。


サトル君の顔を見ながら考えていた。


「少しは俺のこと考えてくれた?」


サトル君が言うから私は口をあんぐり開けてしまった。

でも聞きたいことを思い出してかしこまった。

「サトル君、彼女いるんじゃないの?」