芽衣の家で2人きりにしたくなかった。
芽衣の家にも入ってみたかった。
サトルは俺が来ることに何も言わなかった。
俺とサトル君はテーブルに斜め向かいに座った。
芽衣がどこに座るのか気になった。
芽衣はお茶をいれてくれている。
トレイにグラスを3つとお菓子の入ったお皿を乗せてやって来た。
「はい、どうぞ。」
目の前に置かれたグラスを見つめていた。
芽衣のグラスは、いわゆるお誕生日席に置いてあった。
どうするんだろうと思って見ていると、芽衣は椅子を移動させて、そのお誕生日席に腰かけた。
芽衣なりに気を遣ったのか?
「あ、まだ紹介してなかったよね。こちらは零次君。由美ちゃんの彼氏のお友達。こちらはサトル君。お隣の由宇君のお友達。」
芽衣が明るく空気を和ませたけど、
サトル君の出してる重々しい空気はなかなか和まない。
俺たちはペコッとお辞儀しただけで挨拶を済ませた。
「で、サトル君。話ってなあに?」
芽衣はお皿にのったクッキーを一枚取って食べながら喋った。
サトル君と芽衣の温度差はかなりある。
「好きなんだ。ずっと前から。だから付き合ってほしい。」
急な告白だった。
想いを爆発させたみたいに出てきた言葉は重く芽衣にのし掛かったようだ。
芽衣の表情が曇った。

