恐る恐る両腕の中に芽衣を包んでみた。
芽衣が拒絶しなかったからもう少し強く抱きしめた。
間もなく芽衣が腕の中で動いたからあわてて芽衣から離れた。
「大丈夫?」
聞いてみた。
「なんかよくわかんない。なんだか悲しくて悲しくて。どうしたらいいの?別れない方が良かったの?」
芽衣の目からは涙がポタポタ零れ落ちている。
「まあそんなもんだ。しばらく忘れられなかったらその時また相談して。」
「うん。わかった。」
芽衣の涙は落ち着いてきた。と思ったら此方を睨んでいる。
「サトル君ってよくわかんない!冷たかったり優しかったり。さっきもお店ですごい怒ってるんだもん。嫌われてるんだと思った。」
「あ、ごめん…。嫌いなわけないよ。」
俺は痛いところつかれて、身の縮む思いだった。
「本当に?」
「もちろん本当だよ!!」
「ならいいけど。でもなんで急に怒ったりするの?」
来たー!その質問。まさかここで好きだとは言えないし。
「それは…その〜。」
言い逃れ出来ない。答えは1つだ。
「それは…芽衣のことが好きだから。」
思いきって言った。
俺は真っ直ぐ芽衣を見つめた。
芽衣も此方を見ている。
「え、そうなの?好きだと怒るの?」
ダメだ伝わってない…。
まあいいけど。
「大事に思ってると、守りたいから怒るよ。」
芽衣は考えて頷いている。
「そんなに大事に思っていてくれたなんて知らなかった。早く言ってよ。」
「絶対嫌われてると思ってた。」
と芽衣は付け足した。

