「芽衣となんかあったの?」
急に声がして俺はカウンターに項垂れていたのをガバッと起き上がった。
由宇がいた。
「いや、ちょっと…。」
口ごもった。モジモジと俯いた。
「泣かすなよ。らしくないじゃん。」
由宇の言葉に耳を疑った。
「泣いてた!?誰が?」
「芽衣がだよ。」
俺は開いた口が塞がらない状態。
頭の中にいろんな考えがよぎっては消えていく。
「由宇、ごめんちょっと行ってくる!」
そう言って店を飛び出した。
当然芽衣の姿は見えない。
とりあえず芽衣の自宅を目指した。
なんで泣くんだ!!
そんなにキツい言い方したっけ?
家が近づいてくる。
ドキドキも激しくなる。
チャイムを鳴らす。
応答なし…。
あれ?帰ってないのかな。
携帯に電話してみても出ない。
舌打ちして携帯をしまった。
どうしよう…。
少し待ってみる。
静かに時間が過ぎて行くだけ。
今日はスタジオ練習だからそれまでに帰って来てくれよ。
芽衣どこ行ったんだ…?
泣きながら、
泣きながら…。
う〜ん…。
ため息しか出ない。
日が暮れ始めた頃、夕焼けに空の下
芽衣が帰って来た。

