私たちは居酒屋に入った。
由美ちゃんが来たがってたお店らしい。
由美ちゃんの隣には彼氏のジョージさんが座るから自然に私の隣に零次君が座ることになる。
「零次君大きいでしょう。183センチあるんだよ。」
由美ちゃんが私に向かって言った。
「うん、大きいね…。」
「零次君はダンスの先生なんだよ。」
また私に向かって言った。
零次君の情報そんなに要らないんだけど…。
「私、帰ろうかな。」
私立ち上がった。
慌てて止める由美ちゃん。
「そうだよ、お前ら2人で普通にデートしてたらいいよ。俺ら帰るよ。」
零次君も立ち上がって言った。
私の腕を掴んで店の外に出た。
そこでパッと手を放した。
「どうする?真っ直ぐ帰る?なんか食べる?」
「真っ直ぐ帰ります。」
「だよな。じゃあ駅まで一緒に行こう。」
「はい。」
楽しみにしていた由美ちゃんとの食事がこんな形になって残念な気持ちでいっぱいだった。
そして隣にいる零次君も不憫に思えてきた。
私は立ち止まった。
気づいて振り向く零次君。
「どうしたの。忘れ物でもした?」
「…やっぱり、ご飯食べ行きませんか?」
零次君はすぐ笑顔になった。
「よし、行こう。」
そしてまた歩き出した。

