その夜、芽衣と玄関先で立ち話した。
「将吾さんとはどうなの?」
「変わんないよ?いつも優しくて。」
穏やかな表情だし、いつもの芽衣だ。
「好きなのか?」
単刀直入に聞いてみた。
芽衣の表情は変わらない。
「…うん、好きかも。」
「恋人として好きかってきいてるんだぞ?」
念押し。
ちょっと表情曇ったか?
「……うん、わかってる。」
芽衣は俺を批難する目で見てきた。
「そんなこと聞かないでよ、よくわかんないんだから!」
俺は将吾さんがますます不憫に思えてきた。
芽衣にはそれ以上聞かなかった。
芽衣が将吾さんを好きじゃないのがよくわかってしまった…。
一緒にいるのに好きかわかんないってどういうことだろう。重症だよ。