恐るべし田中君……
芽衣は好きなのか?
本当に好きなのか??
どうなんだろ……。
目の前には項垂れたままの将吾さんがいる。
俺はかける言葉も見つからず将吾さんの頭のてっぺんを見ていた。
すると
「聞いてくれてありがとう。仕事中にごめんね。ちょっとこのまま頑張ってみるよ。波乱はいろいろ覚悟してたことだし。じゃあまた。」
ムクッと立ち上がりそう言うとコーヒーには手をつけず立ち去ってしまった。
将吾さんが立ち去ってすぐサトルがやって来た。
「将吾さん何しに来たの?」
「決意表明…かな。」
サトルに将吾さんが残していったコーヒーを差し出した。
「芽衣が元カレ田中の話しかしないんだって。」
「ゲッ。何で?」
「何でって……。」
「まだ引きずってるってこと!?」
俺は黙って頷いた。
サトルにしてみりゃ、複雑な心境だろう。
彼氏が出来てショックだけど、芽衣はその彼氏より元カレを好きという事実。
でも将吾さんを好きになられるよりはまだ望みがありそうだけど。
話によれば元カレの田中は芽衣と別れたあと間も無く結婚してしまったらしい。

