将吾君はラーメン屋の前で車を止めた。
「ここけっこう美味しいんだよね。」
カウンターが7席だけの小さなお店。
「しょうゆ2つ。」
将吾君はカウンターの中にいる店主に伝えた。
お客さんは他にいなくて私たちだけだった。
横に並んでホッとした。
向かい合わせは辛い。
2つのラーメンはすぐに出来上がった。
でもあたしにはそのすぐの時間も長く感じた。
シンプルなラーメン。
透き通ったスープにチャーシューとメンマとネギと鳴門がのっている。
スープを一口飲んだら、心が少し落ち着いた気がした。
胸のざわめきがちょっとだけ静まったような…。
美味しいホッとする味。
あたしは夢中になってラーメンをすすった。

