平駅〜豊田駅・230円



永遠にさえ感じた沈黙は、案外簡単にやぶられた


『豊田〜豊田〜』


駅を告げる声


降りなきゃ……だよね


軽く腰を浮かせながら、横にいるであろう彼を振り向く


「降りましょう、か」


「うん」


ぷしゅー


音と共にドアが閉まり、電車はがたごとと間抜けな音をたてて走っていった


豊田駅のプラットホームに降りたのは、私と彼のふたりだけだった