それからただひたすら一人でそこらの草を抜いた


(あれ、けっこう頑張ってない?私…)


抜いた草はいつの間にか一つのかたまりのように積み上がっていた



「こら!原田!ちゃんと掃除せんか!」


(ん?)


すると一人の先生の怒鳴り声が向こう側で聞こえた


「してるって!先生、そんなカッカッしないで」


その怒鳴り相手は白のタオルを頭に巻いて、先生に対して笑いながらかわす男の人だった


(生徒…部活生かな?)