「先生…
ありがとうございました!!」

「ん!!」

…隣に居て感じとった…匂い。

いつもなら…シトラス系の匂い。
今日は…フローラル…
みたいな匂い…。

先生香水変えたのかな…?!

…もし…築いたの…わたしが
最初だったら…
嬉しいな!!

でも…先生にそんなこと
聞けなかった…。

聞こうと思っても
言葉が詰まる…。

「先生…っ?!」



「んー??」

…やっぱ聞けない…。

「えっと…また教えて下さい!!」

「んー。」

たった一声だったけど…
すごくカッコいい!!

…もしかして…
先生に彼女が…?!

そ…そんなことないよね…?!

悪い方向に考えない!!

そう自分に言い聞かせた。

「先生…。」

「ん?!」

「高校…どうしよう…。」

「あー…」

…高校のこと…
考えてなかった…。

できればもっと
中学に居たい。

でもそれは不可能で…。

「…。
でも、決まったらちゃんと
先生に言うからね?!
一番最初に…!!」

「おぉ!!
まじで!?じゃあ、
楽しみにしてる!!」

…先生は…わたしの憧れでも
あり…好きな人でもあり…
師匠でもあり…
よき相談相手でもある…。

こんな先生が…
わたしから…。

誰もが想像しなかったこと…
そんなのが…。

わたしをいつまでも
苦しめる…。