お前のためなら死んでやる2



「待って」


あたしは、隣りから聞こえた篠原の声で歩き出した足を止めた。


「優音行くぞ!」


次はハルが怒り始めた。


「…う、うん。」


あたしはしどろもどろに答えた。


早く行こう。

早く帰ろう。

あたしたちはまだクリスマスを過ごしていない。

プレゼントも買っていない。

チョコのケーキも食べていないの。


いつかGOD-1の誰かに何かを言われるかもしれない事も頭の中に入れていた。

学校に登校した冬休み前。

GOD-1があたしを探してるって耳に入った。

面子がいる事も薄々知っていた。

そして、今目の前にいる彼らに関わるかもしれないと。

桜咲と一言でも話せる事は、学校が同じでも難しい。

そんなあたしが一晩、いや二晩も一緒にいた以上あたしは桜咲と関わりすぎていたんだ。

もう関わらないと心に決めたあたしに、涼宮は苦しそうに嘆いた。