「―――ヒック、っ」

「お前は1人じゃない。
お前は1人じゃない。
お前は…1人じゃない…」

ハルは泣きわめくあたしを離さないように、全身で包んだ。

そして、“お前は1人じゃない”って呪文のようにあたしに言った。

「はるぅ…チュウして…」

あたしは求めた。

愛を求めた。

「ん。」

なんだ簡単じゃん。

自分だけで強くなろうなんて思うのは大変。

ならさ、自分だって甘えればいいんだよ。

今みたいにさ、弱さを見せるのも、強さのひとつなんだねきっと。

胸の中にあった、黒いものが無くなった気がした。

涙と共に消えていった。

ハルに出会えてよかった。

ねぇ神様。

あたしの弱さは、

強さに変えれるよね?