お前のためなら死んでやる2


あたしとハルは、近くにあるファミレスで夕食をとった。


「優音、なんか楽しそう。なんかあった?」


パスタをフォークに巻き付けているとハルがあたしに問い掛けた。

「んーなんかね、さっき知樹さん…オーナーがね、常連さんがあたしの歌待ってるって言ってたでしょ?」

「おー」

「嬉しかったんだ。あたしの居場所が出来たみたいで。」

「……ん。」


あれ?変な話したかな?

「ハル?どうかした?」


「優音の居場所は俺の隣りじゃなくなるの?」


「フフッ。そんなわけないじゃん。あたしハルの隣りが一番好きよ?居場所も沢山あった方がいいかなーって。ただそれだけ。でも、ハルの隣りがあたしの一番の居場所。分かった?」


「優音…」


「ん?」


「めっちゃ好き。もう離したくても離せなくなりそう。」

離さないで。

あたしを閉じ込めて、離さないでほしい。

もっと束縛して。

きつくきつく抱き締めて、

あたしを隣りにおかせて。

でもこの願いは、

叶うかわからないから、

願うだけでもさせてほしい。