お前のためなら死んでやる2



「優音っ」

ハル、君を好きになって良かった。なんだか感じるの。強くなれるって言われてるようで。

ハルの隣りがこんなにもあったかいから、あたしは孤独を感じない。その分強くなろうと思えるの。

「優音っ!その頬…」

グイッ

あたしはこれでもかってぐらい、ハルに抱き付いた。

温かい体温。

“君が1人ならあたしがいれば2人だね。”

ふとそんな言葉を思い出してしまう。

「うんん、なんでもないの。ハル、もう少しこのままでいさせて?あったかいねハルは。」

まだ多少ヒリヒリする頬の痛はハルの抱き締める腕の強さが、あたしに痛みを忘れさせてくれた。

教室という公衆めんで抱き合うあたしたちって…

恥ずかしいけど、あたしは今を大事にしたい。

抱き締めたいと思ったら、今抱き締める。

今が大事。

いつ会えなくなるか分からないから。