「優音っ」
ハル、君を好きになって良かった。なんだか感じるの。強くなれるって言われてるようで。
ハルの隣りがこんなにもあったかいから、あたしは孤独を感じない。その分強くなろうと思えるの。
「優音っ!その頬…」
グイッ
あたしはこれでもかってぐらい、ハルに抱き付いた。
温かい体温。
“君が1人ならあたしがいれば2人だね。”
ふとそんな言葉を思い出してしまう。
「うんん、なんでもないの。ハル、もう少しこのままでいさせて?あったかいねハルは。」
まだ多少ヒリヒリする頬の痛はハルの抱き締める腕の強さが、あたしに痛みを忘れさせてくれた。
教室という公衆めんで抱き合うあたしたちって…
恥ずかしいけど、あたしは今を大事にしたい。
抱き締めたいと思ったら、今抱き締める。
今が大事。
いつ会えなくなるか分からないから。

