あたしたちが着いたのは2限後の休み時間だった。

「優音…。」

ハルと一緒に席で話していると後ろから声をかけられた。

純。ごめんね。そうだよね、一緒のクラスだと嫌でも会うっていうのに学校に来ちゃったんだもん。

「ごめん…」

今居なくなるから、そんな悲しい顔しないで。

「ちゃんと話聞いてよ!」

掴まれた腕。

伏せた顔をあげるとそこには、純が真剣にあたしの目を見ていた。

「優音、聞いて?」

純が隣りにいたハルに視線をうつした。

「長瀬君。悪いけど席外してくれる?」

ハルがあたしを見て確認してきた。

「ハル、ちょっとだけ廊下で話してくるからここで待ってて?」

「でもっ」

「ハル、待ってて。お願い。すぐ終わるから。」

「……ん。」


あたしは純の後をついて廊下にでた。

これから話される事はあたしにとって、苦痛になるのか。

分からない。でも今の真剣な純を見るとあたしは、断る事も出来なかった。