結局うるさい寿の顔面にクッションを押し付けて。

紫織はのほほんと浴衣を縫ってるし、私は色んな意味で冷や汗。



でもどうしても寿にはバレたくない。

龍の事気になってるなんて。



絶対嫌!!!






「と、寿は誰かとお祭り行くん?」


「しゃーないな、そんなに俺と行きたいんけ?」


「アホちゃうか」


「あかんて!!!前も言ったやろ?俺ら双子やし、近親相姦なるから!!!」


「はぁ?」


「で、お前龍の事好きなんけ?」


「はぁ?!」






最後の質問に思わずアイスを落としてしまって。

直ぐに寿が拾ってくれたけど。



バレた?

うち顔赤くない?

バレた?!







「ふーん、そうなんや」


「いや、ちが」


「まぁ俺もな、妹の恋愛に対して口出ししたりしーひんけど」


「けど?」






フゥー、とタバコの煙を吐き出し私を見る。

私はただ、寿を見つめて。









「お前、付き合えんの?龍と」








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