時刻は夜十時。
明日も朝練があるから帰らなきゃいけない。
「送りますよ」
「ありがとう」
バイクに跨り、背もたれに体を預ける。
それを確認するとバイクは発進して。
今日は。
今日ぐらいは。
「うわっ、珍しい!!!」
「いいやん、たまには」
龍の腹に腕を回す。
密着する体は暖かくて。
「たまにじゃなくて毎日そうして下さいよーっ」
「嫌」
「即答?!」
私達の笑い声が空に響く。
龍の襟足が額をくすぐって。
幸せ。
私はやっぱり龍が好き。
これはきっと、恋。
鈍感な私でも、分かるくらいに。
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